開花した人
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人生が開花したのは、社会復帰した40代


南青山の路地にある「ギャルリーワッツ」。このギャラリーのオーナーが、川崎淳与さんです。川崎さんは、結婚を機に家庭に入り、子育てに専念。子供が大学に入学してから、社会復帰をしました。
川崎さんがギャラリーのオーナーになるまでのお話や、今後の夢などについてたっぷりと伺います。
「わたしの生活ががらりと変わったのは、子どもが大学に入学した頃。知人から突然『ラッピングの本を出さないか』と声をかけられました」
川崎さんが知人のギャラリーを訪れた時、持参したプレゼントの“包み方”に目を留めた出版関係者がいたのだそうです。
「包装については、素人だったんですよ。でも、友人や知人に差し入れなどを渡す時は、自分なりに“心を包む”ことを心がけていました。そのラッピングが1冊の本になって、徐々に、企業の講演会などに呼んでいただけるようになりました。私の人生が開花した時は、この時かもしれませんね」
ラッピングアドバイザーの仕事は、順調そのもの。ある時、大手百貨店からバレンタインイベントの仕事が舞い込みます。
「おかげさまで、わたしの包装はたくさんの人に喜んでいただけました。でも、小学生の女の子が、高いお金を出して包装紙とリボンを買っている姿を見て違和感を覚えたんです。ラッピングが、包装紙とリボンを売る手段になっていました。“心を包む包装”ができないなら、この仕事は辞めよう、そう決めました」
フランスで気づいた、本当の気持ち


フランスで気づいた、本当の気持ち
ラッピングの世界を離れ、川崎さんはフリーランスで好きだった工芸の企画の仕事を始めます。その後、あるギャラリーから誘われ、勤務することに。 「全身全霊でギャラリーに尽くしました。その結果、へとへとに疲れてしまって…。それで、身を引こうと10年勤めたギャラリーを辞めました」 退職後は、リフレッシュも兼ねて友人とフランスへ。ぶらぶらと散策していたある日、川崎さんの胸にある思いがよぎります。 「『なにか、やり残しているな』と、ふと思ったんです。帰国してすぐに準備を始め、4カ月後に『ギャルリーワッツ』を立ち上げました」 紹介したい作家にも声をかけ、希望だった青山で物件も見つかりましたが、その時すでに、オープンまで約3カ月。 「わたしも内装を手伝って、なんとか完成したのは、オープンの2日前。今考えると、なんて無謀なんだと思います(笑)」
お客様、作家との三位一体に幸せがある


お客様、作家との三位一体に幸せがある
「ギャルリーワッツ」の最初の企画展は大盛況をおさめ、スタートしましたが、苦しい期間もあったといいます。川崎さんに、「ギャラリーを閉めようと思ったことは?」と問うと、こんな言葉が返ってきました。
「今までお客様と作家、そしてわたしが三位一体になる場面を何度も体験しました。お客様と作家と幸せな関係が築けた時は、本当にうれしい! また展覧会中に作家の男性が偶然にも生き別れた息子と再会をしたり、娘や息子のように思っている作家が、ワッツで一生の伴侶に出会ったり…。そういうご縁もここをやっている醍醐味です。時には悩むこともありますが、わたしは、前しか見ていません。だから、辞めようと思ったことがないんですよ」
常にポジティブに生きる川崎さんに、今後の夢をお聞きしました。
「ここを立ち上げた時、フランス語を習いました。70歳になった時、3か月リヨンで一人暮らしに挑戦。帰国してからチェロを始めました。80歳になったら、1年間、フランスへ行きたいと思っています。何気ないパリの日常を見ながら、春夏秋冬を感じたいですね」
「歳の数は考えたことがありません。まだまだ前を向いていたい」と語る川崎さん。人として女性として生きるための指針を教えていただいたような気がします。
時には悩むこともありますが、
いつも前しか見ない人生です


あなたにとって
「美しさ」とはなんですか?
エレガンス
「いじわるじゃないこと、感じる心が豊かということ、本当に困っている人がいたら素通りできない優しい心は、女性だけでなく男性にも必要だと思います」
あなたが好きな花はなんですか?
深紅のダリア
「お花は全部好きですが、あえてあげれば…。深紅の花は、種類を問わず家に飾ることが多いです」
お肌のお手入れ法は?
洗顔をしっかりする
「寝る前には、化粧水とナイトクリームをつけています」
乾燥が気になる部分に使ったところ、オイルのうるおいが心地よいです。
フリュール ヴィブラント バーム コンセントレA
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