開花した人
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ファッションの楽しさを
伝えられる––––
スタイリストの醍醐味を実感


シンプルだけどかっこいい。そんなベーシックスタイルが人気で、数々の女性誌で活躍するスタイリスト・望月律子さん。
洋服へのこだわりは幼稚園の頃から持っていて、当時からベーシック派だったそう。小学生でカーキのパーカーにベージュのショートパンツを組み合わせ、母親から「渋いねぇ」と言われていたのだとか。
「色や素材を“合わせる”ことにすごく興味がありました。だからスタイリストの仕事が向いていると思って、高校卒業後はスタイリストの専門学校へ。そこで学ぶうちに、どんどんのめり込んでいきました」
それは、スタイリストが単にコーディネートを決めるだけではなく、ファッションの楽しさを人に伝えられる仕事だとわかったから。「人に喜んでもらえる、すごくいい仕事だなと。私は洋服好きが高じてスタイリストを目指したのですが、自分のためというより、“人のために”という想いがありました」
卒業後はアシスタント派遣事務所を経て、個人のスタイリストに師事。思った以上に大変で、時には涙を流し、歯を食いしばりながら仕事をこなしていたそう。
「毎日必死でしたが、得ることも多く充実感がありました。この仕事はセンスだけでなくコミュニケーション力も大切で、一つの仕事の結果が次へつながっていく。だから一つひとつの仕事を120%の力でやるという姿勢はこの時に学びました」
スランプを乗り越えて
ベーシックスタイルで地位を築く


スランプを乗り越えて
ベーシックスタイルで地位を築く
師匠から多くのことを吸収し、2年半後にアシスタントを卒業。独立して最初の仕事は、洋服がほとんど写らないほど小さなメイクページでした。それでも、ほんの少し見える洋服とアクセサリーのバランスにセンスが光り、その感性と仕事に対する誠実さから人気ファッション誌のスタイリングを任されるように。 その後も順調に見えたキャリアですが、30歳を迎える頃スランプに陥ったと言います。
「年齢を重ねるにつれて、雑誌の読者と自分の感覚にズレが生じていたんです。それを薄々感じながらもズルズルと続けてしまって、気付いたら『あれ、仕事減ってるかも』という状態に……」
その時、望月さんはとことん自分と向き合いました。
「今後スタイリストとして長く続けるために、何をやっていくべきか、自分がやりたいことは何か。半年間くらい悶々と考えました。そこで見えてきたのは、やっぱり私はベーシックなスタイルが好きだということ。シャツやデニムといった日常にあるアイテムでどう素敵に見せるかを伝えていきたいと思ったのです」
答えが出るとすぐ行動へ移し、自分の得意分野が生かせる雑誌へとシフトチェンジ。そして、着こなし方やアクセサリーを工夫することで、ベーシックなアイテムを洗練させる――“望月スタイル”を確立したのです。
「スランプを経験したからこその結果。自問自答の日々は決して無駄ではなく、意味のある半年間だったと思います」
自分らしいおしゃれのコツを
つかんでもらいたい


自分らしいおしゃれのコツを
つかんでもらいたい
望月さんのスタイリングは、自分らしいおしゃれを楽しめると読者の共感を呼び、雑誌で望月さんの大きな特集が組まれるほど好評を博すことに。ほどなく著書も出版し、人気ファッションスタイリストとしての地位を築いていきました。
「素直に嬉しかったですね。これでいいんだと道が開かれた感じです。人生が開花したのはまさにこの頃ではないでしょうか」
その後は、雑誌のスタイリングだけでなく、トークショーやスタイリングイベントも積極的に開催。
「ファッションって、おいしいご飯や感動的な映画と同じで、人を笑顔にするものだと思うんです。イベントはその魅力を伝えられる場所。実際にスタイリングのコツをアドバイスして着替えてもらうと、その方の表情がぱっと明るくなるんです。それはおしゃれの楽しみ方を知っていただけた証。『開眼しました!』と感激された方もいて、そんな笑顔を見ることが私の喜びであり、原動力になっています」
ファッションは人生のエネルギーにもなり得るもの。その力を誰よりも実感している望月さんは「今後もっと多くの人にその楽しみを伝えて、笑顔になってもらいたい」と語ります。しっかりとした軸を持ち、ブレない人生を歩んでいる望月さん。その言葉通り、ファッションを通して多くの女性に力を与えてくれることでしょう。
ファッションで
人は笑顔になれる
楽しみ方を
多くの人に伝えたい


あなたにとって
「美しさ」とはなんですか?
自分らしさを持っていること
「仕事でもプライベートでも、楽しいことを見つけて、自分のやりたいことを貫いている。
そんな人は充実しているし、それが表情にも出て、美しさにつながると思います」
あなたが好きな花はなんですか?
ゆり
「しとやかな佇まいで、クラシックな印象のゆり。華やかな色味ではないのに、
存在感があるところが好きです」
肌のお手入れ方法のポイントは?
基礎のお手入れを念入りに
「スキンケアは基礎が大切だと思っているので、基礎化粧品は自分の肌にしっくりくるものを使い続けています。加えて、年齢とともに気になる目元を念入りにケアしています」
「汚れをしっかり落としてくれるのにベタつかない、さらっとした使用感が気に入りました。
清涼感が心地よいのもいいですね」
インフィオレ クレンジングウォーター